2021-09-09

ゆるっと写べり場 第3回 「馴れ合わず写真を発信をしていきたい」GalleryRoom305

写真やカメラのことをゆるゆるのんびり話したい。そんトークコーナー「ゆるっと写べり場」第3回は、この8月に京橋に移転した「GalleryRoom305」をアイドルグループ「the mishmashノシロシノさんが訪問! ギャラリー代表のパイソン中村さんに、ギャラリーのこと、写真への想いや楽しみ方。今度の展望などをゆるっとお聞きしました!

取材・撮影・構成/前川元

「the mishmash」ノシロシノさん GalleryRoom305代表パイソン中村さん (左から)

写真ギャラリーについてのあれこれ

前川 ノシロシノさんは写真ギャラリーに来たことはありますか?

ノシロシノ 絵のギャラリーとかはあるんですけど、写真は初めてです!

前川 では、最初は写真ギャラリーとはなんぞやというところから説明していただきましょう!

パイソン中村 写真ギャラリーにもいろんな役割があって、まずひとつはレンタルギャラリーですね。個展をしたいとか仲間を集めてのグループ展をしたいとか、そういう方々にスペースをレンタルするという役割です。もうひとつは企画展といって、ギャラリーからテーマを提案して、出展したい人を集めるというやつですね。

ノシロシノ そういう募集はSNSで発信するんですか。

パイソン中村 そうです。それで企画展を1週間やったら次はまた違うテーマで募集しますっていう感じですね。あともう一つは写真家を売り出す役割です。ギャラリーに写真を観に来る人たちに対して、こんなに素晴らしい写真家がいますよ、と紹介して写真を販売したりするんです。GalleryRoom305は主にレンタルと企画展をやってるギャラリーになります。

ノシロシノ 決まったテーマを出す企画展って楽しそうです! どんなテーマがあるんですか?

パイソン中村 たとえば今日とかめっちゃ暑いじゃないですか。こんな暑い夏の日に撮った写真、夏がテーマの写真展とかね。あとはポートレート、スナップ、モノクロとか、赤や青なんかの色をテーマにした企画展をありました。

ノシロシノ 色をテーマに! いろいろあるんですね!

パイソン中村 そういう企画展とかグループ展とか個展を開催して、写真を撮る人はもちろん撮らないけど観るのが好きっていう人も来てもらうっていうね、写真が好きないろいろな人が集まる場所ですね。

ノシロシノ 企画展は誰でも出せるんですか?

パイソン中村 その都度で出展料金を払えばだれでも出展できます。あと305ではメンバー制というのもあって、会費を払ってメンバーになってる人は企画展は出し放題です。プラス、年に1回は個展も無料で開催できます。

ノシロシノ それって料金的には……。

パイソン中村 かなりお得ですね()。もちろんお互いに感想とかアドバイスとか言いあったりもできますし、写真でなにかを表現したいという人にはいいシステムだと思います。人を撮る人、街を撮る人、自然を撮る人とかいろんな人がいますけど、会員になると他のジャンルを見る機会も増えるし自分でも撮ろうかなという気になったりするので、楽しいと思いますよ。

ノシロシノ すごい、グループ活動みたいで楽しそう! 

パイソン中村 こちらのさくらさんもメンバーのひとりです。

さくら わたしはスナップやポートレートを撮ってるんですけど、これは全部セルフで撮った写真集です。

ノシロシノ セルフって、自分で自分を撮る写真ですよね。表紙もかっこいい!

さくら 自分の中のその時をの感情を、セルフポートレートで表現した写真集なんです。

GalleryRoom305メンバーのひとり、さくらさん(左)とさくらさん作成のフォトブックを持って。

ノシロシノ めっちゃ素敵です! こんなに感情を爆発させた写真だと思ってなくて、びっくりしました。すごいかっこいいです! 

さくら ありがとうございます!

ノシロシノ なんだか自分でもやってみたくなります! チョロイんで、すぐその気になっちゃう()

パイソン中村 ぜひぜひ!()

ノシロシノ でもスマホしか持ってないんです。そんなのでも大丈夫ですか……?

パイソン中村 もちろんもちろん。写真はね、なにで撮ったかっていうよりなにを撮ったかですから。

ノシロシノ おお~! なにを撮ったかが大事! 

パイソン中村 スマホ展っていう、スマホで撮った写真限定の企画展もやってますから。実際ね、いいカメラで撮った写真でスマホで撮った写真と、大きく印刷するとかしないと見分けがつかないこともありますしね。常に持ち歩いててパパッと撮れるスマホだからこそ撮れた写真、みたいのもありますから。

ノシロシノ うわ~。やる気出てきます! 企画展に出せるのは1枚だけなんですか?

ギャラリー305リニューアル展 「RESTART」の様子。

パイソン中村 企画展の場合はね、この壁のこの範囲、たとえば80×150㎝の中なら枚数は自由に出展してもらうという形ですね。

ノシロシノ 貼れる面積代ってことなんですね!

パイソン中村 そうです。1枚だけバン! と出す人もいますし、全部使わないともったいないって感じで埋め尽くす人もいますね。

ノシロシノ 私もそっちだと思います()1枚これ! っていうのを出せたらかっこいいんでしょうけど、隅から隅まで貼っちゃいそう()

パイソン中村 元を取らないとっていう感じですよね。大阪人はね、しょうがないですね()

 

ギャラリーを始めたきっかけは?

バルコニーへのドアを開ければ換気もバッチリです。

ノシロシノ ギャラリーを始めたきっかけを知りたいです! いつから始められたんですか?

パイソン中村 ギャラリーを始めたのは2019年の11月ですね。元々は個人で写真をやっていて、展示や個展はその都度で場所を借りたりしてたんです。でも個展で会場を借りるとかなりの金額がかかるので、自分の写真を発信することができる場所を自分で持てたらいいなと、そう考えるようになったのがきっかけですね。自分の写真を発信しつつ、いろんな人が集う場所になればいいなと。

ノシロシノ 素敵です!

パイソン中村 ありがとうございます()。それで201911月に関目に作ったのが始まりですね。

ノシロシノ 「the mishmash」のメンバーだったユメイチャンのポートレートで見ました! どうして移転されたんですか?

パイソン中村 関目のギャラリーはアパートの一室だったんですよ。いいところだったんですけど、女性が来る時とかドアを恐る恐る開けるんですよね。入って大丈夫かな?って感じで。それを思うと、今後の広がりを考えると人の流れの多いところにいくべきやなってことで京橋に移転しました。

ノシロシノ しかもめっちゃ駅前ですよね!(※JR京橋駅南口5秒) びっくりました!

メンバーのひとり、中華点々さんによるGalleryRoom305図解イラスト。わかりやすい!

パイソン中村 物件って一期一会ですから、探してて「ここめっちゃええやん!」って思ってすぐに契約しました()。京橋なんで、まあコロナが収まったらですけど、お酒を飲める店も多いので写真を見た後にもいろいろ楽しめると思いますしね。

ノシロシノ そうですよね! 

パイソン中村 ノシロシノさんはお酒は好きですか?

ノシロシノ まあ、嗜む程度に大好きです!()

パイソン中村 素晴らしいです()

ノシロシノ ありがとうございます()

眺め抜群のバルコニーでビールを飲みながら写真談義。そういうのもいいのではないでしょうか。

パイソン中村 可能な状況になれば、そこのバルコニーでみんなでビールを飲むなんていうのもできます()

ノシロシノ 305、最高ですね!()。 あ、そういえばギャラリー名なんですけど、305っていうのは……。

パイソン中村 関目のアパートの305号室だったからですね。変えようと思ったんですけど、認知度も上がってきたのでそのままにしました。だから4階だけど305です()

ノシロシノ 来るとき、3階でここかな? って入りそうになりました()。でも逆に305っていうのが唯一な感じがして素敵です!

写真の楽しみ方いろいろ

ノシロシノ 写真の楽しみ方とか、写真を楽しむうえで大事なこととかを教えてほしいです!

パイソン中村 最近ね、写真を撮ってる人をSNSで見ると、まわりからの評価を気にしすぎてしんどくなってる人が多いような気がするんです。だから、まずまわりの評価を気にしないようにするのがいいと思います。さっきも話に出ましたけど、写真はいいカメラじゃなくてもスマホで気軽に撮れるんです。それで、たとえば会社への通勤路とか家の中とか、身の回りの物をとりあえず撮るのもいいんじゃないかなと思います。無理に遠いところに探しに行かなくても、身の回りのものこそ、その人にしか撮れないものだと思うので。

ノシロシノ なるほど~!

パイソン中村 案外ね、毎日通ってる道とかを撮り始めると、こんな花が咲いてたんだとか気づくことがあって、世界が広がることもあると思います。

ノシロシノ パイソンさんもそういう写真も撮られるんですか?

パイソン中村 この写真集はそれに近いですね。身の回りの近所の花とか。ある女性との二年間の交換写真の記録です。

ノシロシノ なんですか、その素敵なお話! キュン!

パイソン中村 それぞれ送りあったその日撮影の1枚と、それにその子を撮ったものをまとめた写真集(『それを僕は、愛と呼ぶことにした。 』)です。

ノシロシノ え~! ほんとにキュンなんですけど!

パイソン中村 どこかに撮りに行った写真じゃなく、ほんとに自分の周りの近所とかでたまたま撮った写真ばかりでね。そういうのを、気張らずに気軽に始めたらいいと思うんです。気張ったらしんどくなるから()

ノシロシノ あの、じゃあ私の散らかりまくった部屋とかでもドラマチックになりますか?(笑)。

パイソン中村 なるかもしれないです()

ノシロシノ 毎日ツイッターにアップしてったらフォロワーがガンガン減るかもしれないですけど!()。ほんとにしっちゃかめっちゃかでシンプルに汚いんで……()。撮った写真の発表をする場合は、SNSと展示でどちらがどう違う感じですか? 

パイソン中村 観てもらいやすいのは圧倒的にSNSですよね。気軽にできますし。ただ、1回観ちゃうとどんどん流れていくじゃないですか。消費だけされて、人の心には残らない感じはありますよね。

ノシロシノ 確かに紙で見た方が記憶に残るような気はします。

パイソン中村 全部が全部じゃなくて、気に入った1枚だけでもプリントしてみたら、だいぶ意識が変わるんじゃないかなと思います。SNSSNSでいいんですが、そこにのめりこみすぎとしんどくなるので。

ノシロシノ いいねの数とか気になりすぎちゃうのは、ってことですね。

パイソン中村 そう思いますね。そういうのを気にしないで、自分の好きなものを堂々と撮ったらいいんです。とにかく、いいなと思ったら撮る。近くにコンビニ行く時でも、スマホはもちろんカメラを持っていきますから。面白い場面なのにカメラ持ってない! というのがイヤなので()。そういう時のね、仕事以外に使うカメラはちっちゃくて早くて軽いのがいいですよね。そういう理屈をつけて新しいカメラを買うんですけど()

ノシロシノ ここにもたくさんありますけど、それでどんどんカメラが増えていくんですね()。わたしもまわりに撮りたいものがあるか、気にしながら歩いてみます。

写真家パイソン中村としての活動

パイソン中村 業務撮影以外では、305での展示や企画展には必ず出展しています。大阪以外にも東京で個展をしたり写真集出版したりとか、いろいろやってますね。コロナ明けにはもっと海外にも出展したいと思ってます。そういう写真展と写真集製作、それに知人が代表をしている写真集レーベル「バッファロープレス」にもプロデューサーとして関わっています。

ノシロシノ バッファロープレス! だからお名前もバッファローなんですね! ……違う、パイソンさんだ! ずっと、なんでパイソンさんなんだろうと思ってたんですけど、それで変につながって間違えちゃいました。すみません!

パイソン中村 バッファローも全然オッケーですけどね!()

ノシロシノ ごめんなさい!()。でもなんでパイソンさんなんですか?

パイソン中村 これはねえ、昔の仕事仲間に前川というのがいたんですけど、その前川が無責任につけたんです()。その頃、職場内でニックネームをつけるというのがあって、その時につけたんですけど。mixiで小樽に住んでる写真家のマグナムって人を見てて、この人いいねって話をしてる流れで「マグナムさんもいるしパイソンでいいんじゃねえの」っていう、ほんとに適当な感じですよ()

前川 そういうこともありました!(笑)

ノシロシノ そんな理由だったんですね! あの、間違えた責任をとってわたしがバッファローを名乗ります! 

パイソン中村 写真活動をする際はぜひ名乗ってください()

ノシロシノ はい、バッファローノシロで!()。パイソンさんが撮影する写真は、ジャンルで言うとどういうものになるんですか?

パイソン中村 身の回りのスナップ、エロティシズム、それに人の生き死にをテーマに撮ってます。

ノシロシノ 生き死に?

パイソン中村 死ぬまでの過程ですね。花を撮るのも女性を撮るのも、全部その意識でやってます。たとえば、この『猥写』は、母の遺影から始まって、母が過ごした団地とかを撮ってます。母が亡くなった3日後から撮り始めました。

ノシロシノ ええ…。

パイソン中村 僕はそういうジャンルを撮影していますね。

ノシロシノ そういうジャンルを撮影していく中で、スランプみたいのはあったりしますか?

パイソン中村 よく「写欲がなくなった」みたいな感じで言う人もいますけど、そういう意味でのスランプはないですね。写真を撮るって言うのは体の一部ですから、特にかっこよく写そうっていう気持ちもないですし。しんどかったらしんどいまま撮る、でいいかなと思ってます。

ノシロシノ かっこいい!

パイソン中村 かっこよく言いました!()。でも、仕事の写真は別ですよね。相手の求めるものに応えないといけないですから、あくまで自分の写真の話です。

ノシロシノ わたしもライブとかでも上手く歌えないとか踊れない時があったりするので、カメラマンさんもそういう時があるのかなって思ったんです。わたしも、しんどい時はしんどい時なりに、自分の出せるマックスを出していきたいと思います! 

the mishmash」ノシロシノさんへの質問

パイソン中村 この『IDOL FILE Vol.22 WEDDING DRESS』ではモデルとして出てますが、めちゃ表情も決まってますね。

ノシロシノ ありがとうございます!

パイソン中村 こういう撮影の時は、自分で動くタイプですか? 

ノシロシノ 『IDOL FILE』は「the mishmash」のプロデューサー(※)の撮影なんですけど、もう3年もお世話になってるので好みとか方向がだいぶわかってきて、ここはかっこいい感じだろうなとか思って自分で寄せていってます。寄せ切れてはないとは思いますけど()

パイソン中村 いや、かなりグッときますよ。

ノシロシノ ほんとですか? でも、他の撮影ではいつもニコニコしてるんです。笑顔しか取り柄がないと思って()。いろんな面を出していけたらいいなと思うんですけど……。

パイソン中村  撮影時のカメラマンからの指示はどういうのが撮られやすいと思いますか?

ノシロシノ ポーズがワンパターンだったり、5パターンくらいをルーチンでぐるぐるやる感じになっちゃうので、こまかく指示してくれたらうれしいですね。自分の知らないポーズとかあったら次にいかせてうれしいですし。

パイソン中村 キリッとした見た目だとポーズや動きに自信がありそうに見えて指示しにくいっていうカメラマンもいるみたいですけど、気にせずいろいろ指示したほうがいいってことですね。

ノシロシノ はい! そのほうがガッチリいいものができそうな気がします!

(※)「the mishmash」のプロデューサーはフォトグラファー フクモトヒロスケ氏。

感想~GalleryRoom305今後の展望

ノシロシノ お仕事で撮影してもらうことは多かったんですけど、撮る側とか作る側の人の話をじっくり聞いたのは初めてでした! カメラとか写真の奥の深さとかを知ることができたし、写真一枚一枚にその人の心情とかストーリーがあるんだあって、写真への見方が変わりました。もともと展示とかを観るのは好きなので、これからは写真展も観るようにしたいと思います。駅近いですし!()

パイソン中村 駅から呼んでくれたら顔を出しますよ()。いろいろ話す中で、自分も撮りたくなったって言ってくれたのがうれしかったですね。ほんとに、高いカメラじゃなくてもスマホでも撮れるので、今まで写真を撮ってなかった人もどんどん撮るようになってくれたらうれしいですし、ギャラリーって敷居が高いなと思う人も、ほんとに遊びにくる感覚で立ち寄ってくれたらいいなと思います。

前川 最後に、写真ギャラリーとしての今後の展望などをお願いします!

パイソン中村 ギャラリーって、どうしても小さなコミュニティの中で固まってしまいがちなんですけど、そこで凝り固まって身内ノリの学園祭的に馴れ合うんじゃなしに、どんどん外に向かって発信をしていけたらと思っています。今後は大阪では余り展示しない作家さんにも積極的に利用してもらって、このGalleryroom305からいろんな活動が広がっていけばと思います。

Galleryroom305

OPEN 水‐土 14:00~20:00(水‐土) 日 12:00~18:00 ※企画により変動あり

住所 〒536-0015大阪市城東区新喜多1-1-2 京橋三共ビル4F

公式HP https://www.gallery-room305.com/

公式Twitter  https://twitter.com/gallery_room305

パイソン中村 公式HP https://www.paisonnakamura.com/

パイソン中村 公式Twitter https://twitter.com/paison_nakamura

 

the mishmah

公式HP https://www.mishmash.jp/

公式Twitter https://twitter.com/mishmash_info

ノシロシノ 公式Twitter https://twitter.com/shino_mishmash

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