2022年5月22日、カラフルスクリームを卒業するかのん。その決断の理由、加入時のこと、4年にわたる活動の思い出やメンバーたちへの想いを語ります。
取材・撮影・構成 前川元
卒業決意の理由
–5月22日の卒業公演が最後のライブになりますが、あらためてカラフルスクリーム(以下カラスク)を卒業する決断をした理由などを教えてください。
ひと言でいうと、やり切って次の目標がなくなったからです。もともとわたしは熱しやすくて冷めやすいというか何事も全力で短期集中するタイプで、終わりが見えてればがんばれるけど何も見えてない状態でやみくもにがんばれる性格ではないんです。ずっと自分の中でツアーとかCDリリースとか「ここまでがんばりたい」っていうビジョンを考えながら活動してたんですけど、無観客になった野音(大阪城野外音楽堂)でのワンマンライブが去年の4月にあって、6月の東京赤羽の有観客ワンマン、8月のCDリリース、それからすぐに9月からの全国ツアーで12都市回って、年明けのNHK大阪ホールでのファイナル公演があって……。区切りがないまま止まらずに活動していく中で、卒業の気持ちが固まってきたんです。
全国ツアー「カラフル・ザ・ライド~頂上で愛すくりーむ~」のファイナル公演はNHK大阪ホールという大舞台だった。
ツアーファイナルのNHK大阪ホールはわたしがカラスクに入った時には考えられないような大きすぎるステージでした。正直そんなところ出られると思ってオーディションを受けたわけではなかったんですけど、がんばってきた結果大きすぎるステージに立てて、本当にすごく楽しくて勢いのある日々だったんです。わたし的には、その全部のことをまた経験したいというよりも、この1回で気持ちよく終わりたいっていう気持ちになったんです。それで、このタイミングでの卒業を決めました。
直前に緊急事態宣言が発令されたことにより急遽無観客・配信のみでの開催となった「YAooooooN!でわっしょい〜お待たせしましたけーぴーからすく〜」。
多くの困難を乗り越えて行われた大阪城野外音楽堂ワンマン終盤には感極まる場面も。
–大阪城野外音楽堂からの1年間があまりに充実していたということでもありますね。
濃密で充実した、あっという間の1年間でした。野音で肩を飛ばしてから1年になるんだなって(笑)。
「肩を飛ばした野音」。直前に左肩を脱臼したため前半は三角巾で腕を吊ってのパフォーマンスだった。
–ただ、卒業自体はその前からも考えていた?
卒業することに関しては、けっこう早くて2年近く前には運営さんに伝えていました。すぐに卒業しますっていう話ではなくて、いずれ新しく入る後輩メンバーが安定した時期に卒業したいと思います、っていう気持ちを伝えました。それは早めに言っておこうと思って(笑)。卒業時期に関しても、もっと長くいてほしいって止めていただいたりしたんですけど、かれんちゃん、あみちゃん、みくるちゃんが思っていたより立派になってグループが底上げされたって思えたので、今がそのタイミングだと思ったんです。
–達成感や充実感と、以前から言っていたグループとしてのタイミングが重なったわけですね。
そうです。本当は3月が卒業シーズンだと思うんですけど、わたしとゆうかちゃんの生誕祭もあるし、CDリリースやそのリリイベもあるし、それが済んだいいタイミングがこの5月だったんです。
カラフルスクリーム加入時のエピソード
–話をさかのぼって、カラフルスクリームに入った頃からの話をしていきましょうか。アイドルになろうとしたきっかけ、数あるグループの中でもカラフルスクリームに入ったきっかけを教えてください。
小さい頃からアイドルになりたかったんです。保育園の卒業式で将来の夢を発表する時に「アイドルになりたいです!」って言ったり(笑)。でもアイドルってすごい存在だと思ってたから、それはただの憧れとして中学、高校を過ごしていました。それが20歳になったばかりの時に、自分がやりたいことをやろうと思って本当にアイドルを目指すことにしたんです。大阪からは離れたくなかったから、関西のアイドルをいろいろ見ようと思って関西アイドルリーグを見に行きました。それをしっかり見て入りたいグループを探そうと思って。そんな風に言うとすごく上から目線みたいでえらそうなんですけど(笑)。関西アイドルリーグにはその頃に関西を盛り上げてたグループがたくさん出演していたんですけど、その日の1番最初に出てきたのがカラスクだったんです。
–対バンって新しいグループが最初のほうに出ますけど、その時のカラスクはそういうポジションだったんですね。
そうなんです。それで、一組目に出てきたカラスクを見て「めっちゃええやん!」って思ったんです。「このカラフルスクリームを暫定1位にしよう!」って(笑)。もう、すごく刺さったんですよ。その日はさらちゃんが学業でお休みでとうこちゃんとなこちゃんの2人カラスクだったんですけど、それでも全部終わっても1位のままで! 暫定じゃなくて完璧1位で、「絶対ここに入ろう!」って思いました。でも募集してるのかな? って思ったら「新メンバー大募集!」って書いてたので、さっそく履歴書をメールで送ったらすぐに返事があって。それまでバイトとかの経験もあって面接でやる気をみせることには自信があったので、「がんばります!」ってめっちゃアピールして、実際はすごく緊張してたんですけど、物怖じしません! って顔でやったら受かりました!
–ということは、もし何か用事があって1番手のカラスクを見ることができなかったら……。
別のグループを受けてたかもしれないです(笑)。
—そして、オーディションを経てカラフルスクリームに入りました。れんさんと同期ということになるわけですが、最初に会った時のことは覚えていますか?
オーディションが同じ日で、その日に受けたのはわたしたち2人だけだったらしいです。会場が今のMUSE BOXで、その頃はレッスン場みたいな感じだったんですけどオーディション会場になってて。わたしが先に終わって出たら、めっちゃ場所を探してキョロキョロしてる感じの女子高生がいて「ここですよー」って教えてあげたんです。同じオーディション受ける子かなってくらいの印象だったんですけど、実際に受かってからレッスン場で「あの時のおねえさんですか?」「あの時の女子高生の子ですか」って(笑)。
同じ日にオーディションを受けたふたりが、その後のカラフルスクリームを支えていくことになる。
–同じ日にオーディションを受けたふたりだけが受かったわけですね。とうこ、さら、なこという先輩メンバーと初めて会った時はどういう印象でしたか?
なこちゃんは、アイドルリーグで行った特典会が初めましてだったんです。その時に高校生ですか? って聞いたんですけど、それが第1印象でした。入ってからいろいろ話したら、なこちゃんもその時のことを覚えててくれました。とうこちゃんとさらちゃんはすごい好奇心が強くて質問攻めで、なんか転校生みたいな気分でした(笑)。
–オーディションに受かって、実際に正式加入したのは?
年末に合格して年が明けてからレッスンしながら1周年ワンマンや西宮ガーデンズのリリイベを見学したりして、4月4日にれんちゃんと一緒に正式に加入しました。
–リーダーに任命されたのは、正式加入からわりとすぐでしたよね。
ATCのイベントでYes Happy!さんのラジオの公開収録があって、そのゲストに出た時に発表されました(笑)。カラフルスクリームを掘り下げるみたいなトーク内容で、「スタッフさんから聞きましたが、かのんちゃんは入ったばかりなのにグループを引っ張る存在らしいですね」という話になって「これってなんやろ?」って思ってたら「かのんちゃんが今日からリーダーです!」って発表されて(笑)。本当にサプライズ発表! 他のメンバーもわたしがリーダーになることを全然知らなかったし、なるにしてもそこで発表されるとは思わないし(笑)。それが加入して1か月くらいしてからの5月20日です。
–実際にリーダーになってどうでしたか?
正直、しばらくはリーダーって役割があんまりわかってなくて、何をするのか手探りでした。だけど、10月の2ndワンマンでとうこちゃん、さらちゃんが卒業して新メンバーのさくらこが加入して、その4人体制から本当にリーダーになったという感じがします。それまでは、今のリーダーという役目からすると何もしてなかったなって思います。
–リーダーとして、自分はどういうタイプだったと思いますか?
先頭に立って引っ張るような、目標に向けてがんばろうってみんなに火をつけるタイプ。だったと自分では思ってるんですけど……どうなのかな(笑)。自分ではそう思ってます!(笑)
いろんなことをやった生誕祭!
–さくらこ加入で4人体制になってから今日まで、本当にいろんなことがあったと思います。生誕祭も4回やりました。順番に振り返ってみましょうか。最初は2019年です。
弾けもしないくせにピアノを弾いたんですよ! いっちょまえに! 1月に生誕祭をしたれんちゃんがトロンボーンを吹いたので、そんなんやられたらわたしも! と思ったんです。
“いっちょまえに”ピアノを弾き語りした2019年、21歳の生誕祭。
–負けず嫌い! でもピアノはずっとやっていたんですよね。
ピアノは小学校1年から中学2年前でやってたんですけど、なんでやってたんやろってくらいに向いてないし得意じゃなかったです(笑)。得意じゃないけどやめるにやめれなくてずるずるやって、最後は部活(テニス部)で忙しいからって理由をつけてやめたんです。もう、やめられてうれしいくらいでした。そんな感じなのに、れんちゃんがトロンボーンやったら自分はピアノかリコーダーしかない! でもピアノのほうが見栄えがいいし、やるしかない! って思ったんです。雰囲気だけはめっちゃよかったですよね。赤いライトに包まれて。
–ディナーショーみたいでしたね。
めっちゃ弾けそうな雰囲気で「my color」を弾き語りしたんですよね。弾き語り自体初めてだったので、ムリー! って思いながらやりました(笑)。ゲストがYes Happy!さんとFun×Famさんだったんですけど、Fun×Famさんの中学生メンバーとかが舞台袖から大人数で見てくれてるんです。弾き語りすごい! みたいな感じで。それもすごいプレッシャーで、とにかく緊張でした!
緊張しまくりの中、大好きな「my color」を弾き語りで歌い上げた。
–そして、2020年の22歳の生誕祭は利きタピオカ。普段から好きなお店のタピオカを4本、目隠しして飲んで当てるという企画でした。なにしろタピオカ大好き“たぴおかのん”としてのキャラを確立してた時期ですから、絶対はずせない戦いがここにあったわけですが。
全部はずしました! 自信を持って回答したら全部はずれてみんながずっこけるっていう。なんならわたしもずっこけました。もう、全部はずして! そこからタピオカってあんまり言わないほうがいいのかなって、タピオカ低迷期に入りました。
2020年、22歳の生誕祭では大好きなタピオカの味を全部はずすという伝説を残す。
–全部はずしましたけど、本当は好きじゃないビジネスタピオカっていうより単に味のわかんない子みたいになってましたね。
単に味音痴みたいな(笑)。
–ちなみに、この2回目は生誕Tシャツもインパクト大でした。
1回目の生誕Tシャツはなこちゃんが可愛くデザインしてくれたんですけど、2回目は大きく「伝説」! 赤の生地に金の文字でめっちゃいかついやつにしようと思って、自分で書道で書いた文字をいれてもらいました。みんな気にいってくれたみたいでよかったです。
燃えるような深紅に金文字で“伝説”。ファンの間で好評だったらしい。
胸につけてるマークは“伝説”。その文字は本人の筆による由緒正しき(?)もの。
–2021年の3回目は、逆に落ち着いた着物姿での登場でしたね。
ピアノを弾いてタピオカもやったから、あとはもうなんもねー! って思ったんですけど、でも何かしないと、と思って平家物語を暗唱しました。雰囲気を出すために着物を着させてもらって、「祇園精舎の~」ってやって、何が始まるんやという空気だけ出して普通にライブっていう(笑)。でもミライスカート⁺の真理奈さん、なこちゃん、れんちゃんと「COSMOsSPLASH(コスモスプラッシュ)」を歌って、わたしの大好きな「my color」を真理奈さんとコラボしたりして楽しかったです。
ゲストの「ミライスカート⁺」児島真理奈とのコラボで「COSMOsSPLASH(コスモスプラッシュ)」を披露。
その時の生誕TシャツはYse Happy!こころさんにデザインしてもらいました。着物を着てカルタみたいな感じで、いちばんアイドルの公式グッズっぽいかわいいTシャツでした。
–この頃は、タピオカからお寿司キャラに移行してた?
兼任ですよ。目移りしたんじゃなくて、兼任です。タピオカはね、一時期飲みすぎてたんですけど、めっちゃ太るんですよ。毎日飲んでたらさすがのわたしも太って、これはちょっと飲みすぎだと思ったんです。味も当てられへんし……。それまで2日にいっぺんだったのを、週2くらいにしました。だから、けっしてタピオカを捨てた女ではないんです。ウフフッ。それは言わせていただきたいです。
–そして今年2022年、24歳の生誕祭が最後の生誕祭でした。
最後の生誕祭となった2022年は、この日のために用意された真っ赤なドレス姿を披露。
今まではずっと平日開催だったのが初めて土曜日に生誕祭ができることになったので、昼間はOSAKA MUSEで大好きなアイドルさんを呼んで対バン、夜はamhallで単独公演で、丸1日かけて生誕のお祭りをさせてもらいました! 赤いドレスも着させてもらって、すごく華やかで豪華な感じがしてうれしかったです。今年は生誕Tシャツは出すつもりはなかったんですけど、最後だし出したらって言っていただいて、年賀状クオリティのデザインのTシャツを出させてもらいました。ほんとに、めっちゃ年賀状(笑)。生誕Tシャツは、生地の色がどんどん薄くなってるので全部持ってる人は並べてグラデーションを楽しんでほしいです(笑)。
2022年3月26日は、昼も夜もまるごと生誕祭として盛り上がった1日となった。
印象に残っているライブ、楽しかったことも苦しかったことも
うーん、印象深いライブって、その時その時で出てくる答えが違ったりするんですけど……。あえて今まで話さなかったことを言うと、自分が出てない公演のことがすごく記憶に残っています。最初は加入してまだ1年たってないくらいの時で、インフルになって休んだ時です。それまでずっと皆勤でライブに出てたのが初めて出れなくなったので、すごく悔しかったです。その時の会場が西宮ガーデンズで、おっきいところなのに自分が休んで急遽構成も変えたりしてみんなに迷惑かけたし……。自分はいなかったけど、思い出深い公演のひとつです。
–基本的にライブには皆勤で出続けてましたよね。
そうなんです。休むのは絶対イヤだと思ってたんですけど、1度休んだことでちょっと肩の力が抜けて楽になったかもしれないです。その後、2年目の夏に足を手術してお休みしました。もともと下肢静脈瘤があって、その手術のために休んだんです。そこで1日だけ休んでからはずっと皆勤だったんですけど、「カラフル・ザ・ライド」ツアーが終わってからコロナになっちゃって2週間休みました。
–2週間は長かったですよね。
今まで2週間も休むことがなかったからさびしかったです。その時には卒業も決まっていたので、自分が卒業した後のグループの姿を重ねて見てる感覚でした。ほとんどのメンバーはわたしの卒業のことをまだ知らない時だったので、そういうことを意識しない自然な状況の6人ってどうなのかな? って思いながら見てたんですけど、すごくちゃんといけてました。それで、自分の卒業の後のビジョンが見えたというか、卒業しても大丈夫かなってあらためて思えたんです。
–休んだ時のことが印象深いのも、ほぼライブ皆勤の“鉄人かのん“ならではですね。
本当に休むのがイヤだったので(笑)。もちろんそれ以外にも思い出深い公演はたくさんあったし、2回あった全国ツアーもすごくいい思い出です。最初のツアーの「れっつぱっちん」に比べて、「カラフル・ザ・ライド」は規模がすごく大きくなったので初めてライブをする場所も多くて。わたし個人では新潟だけが初めて行く場所だったんですけど、ライブの次の日になこちゃんとれんちゃんとスタッフさんと長岡市までドライブして観光できたのがすごく楽しかったです。熊本もわたしだけ前乗りして熊本城に行ったり、北海道も次の日に白い変人かれんちゃんととピンクの変人なこちゃんと石屋製菓のチョコレートファクトリーに行ったり、海鮮丼を食べたり。旅先の思い出ってすごく記憶に残るし後輩とも仲良くなれたし、全部がよかったなって思います。全部楽しかったです。
–中には苦しい思い出もありましたか?
ポジティブなのであんまりなかったんですけど、1回目に苦しいなあって思ったのは、初期メンバーのとうこちゃんとさらちゃんが卒業した時です。「カラスク終わるんちゃう?」とか無神経に言う人がちょっとどころじゃない、けっこういて。わたしはそういうので逆にエンジンがかかるタイプなので、そんなの言わせるだけ言わせといて見返してやろうって気持ちでがんばれました。でも、やっぱりそういうマイナスな言葉は苦しかったです。
もうひとつは、1年くらい前になこちゃんが大学卒業のためにお休みしてた時。なこちゃんが1ヵ月も2ヵ月もいないっていうのは初めてだったんですけど、唯一の先輩であるなこちゃんがいないと、リーダーとは違う謎のプレッシャーがあって…。なこちゃんって、こういうものを背負ってるんだなって、これでここまで活動してたなこちゃんってすごいなって思いました。本当に、なこちゃんがいない時期は苦しかったです。コロナの影響でワンマンライブが無観客になるとか、そういう外からくることは仕方ないなって割り切れるんですけど、自分たちの中のことって苦しいですよね。
楽曲の魅力とメンバーの個性で彩られるカラフルスクリームの世界
–どんどん活躍する舞台を広げているカラフルスクリームですが、その強みといえばなんでしょうか。
まずは楽曲面だと思います。ノースサウンドという音楽会社が運営していて、全部の曲を手掛ける正垣さんがプロデューサーで、メンバーを知り尽くした人たちがメンバーに寄りそった曲を作ってくださることです。歌詞はいつも上田ゆう子先生が作ってくださるんですけど、上田先生は本当に心がきれいな人なんですよ! 今までの人生で出会った中でも、いちばん心がきれいで素敵な人。その上田先生がいつもライブを見てくださって、その時のカラスクにぴったりの歌詞を書いてくださるんです。今の体制になってからの『夢の髄まで食べつくせ!!!!!!!』も、「今からは新しい時代だ!」とか「好き嫌いしてちゃ成長期も止まるでしょ」とか、その時の状況にぴったり重なって鳥肌が立つような歌詞で! そういう歌詞の部分もカラスクの強みだと思います。
–ツアーでは既存の楽曲を毎回違うアレンジでメドレーにしたりしています。当たり前のようにやってますけど、他ではなかなかできないですよね。新曲が出るペースも早いですし、楽曲が強みであるぶん実際にやる方としては大変なんじゃないですか?
大変です! 曲が完成して初披露まで2週間とかなんですけど、ツアー中だと合間のレッスンでメドレーとかいろんなことをやりながら新曲を覚えないといけないし、本当に大変です(笑)。去年の年末は初めての舞台出演もあったし、ツアーも仙台、東京からファイナルまで続けてあるし、もう爆発しそうでした。そのぶん達成感も充実感もすごくあるんですけど、みんなひいひい言いながらがんばってます(笑)。
–そしてもちろん、素晴らしい楽曲をハイレベルでこなすメンバーたちのパフォーマンスや個性もカラフルスクリームの大きな強みです。かのんさんが卒業してカラフルスクリームは6人になるわけですが、それぞれのメンバーのことなどを聞かせてください。
あみ
あみちゃんの最初の印象は……前髪が短すぎてびっくりしました(笑)。でも美人なんですよ。でもその短さはなんなん? って(笑)。あみちゃんが研修生の時期は新人の子がたくさんいてひとりひとりと関わることがあまりなかったので、とにかく前髪短っ! って印象でした。でも入ったきっかけが『すすめ!閃光Days』のリリイベを見てわたしとれんちゃん推しになったからって聞いて、すごくうれしかったです! だから、最初の印象は自分に憧れて入ってきてくれた前髪の短い子。で、泣き虫(笑)。
あみちゃんはすぐ泣くんですけど心がすごくきれいな子で、上田ゆう子先生と親族かなっていうくらいに同じ感性を持ってて似た周波数を出してるような気がします。それに、ファンも優しい人が多いですね。わたしも、あみちゃんのファンは大好きって言ってます(笑)。同時期に入ったかれんちゃんやみくるちゃんがそれぞれの良さを出している中、あみちゃんはいつもすごく謙遜してて自己評価が低いんですよ。だから、ライバル意識は持ってほしいけど比べてネガティブになるんじゃなくて、自分に自信を持ってほしいなって思います。あみちゃんはれんちゃんと似た存在かなって思うんです。きれいでかわいいけど、コツコツやって行く中でどんどんいい味が出てくるような。今すぐじゃなくても、ずっと右肩上がりで良くなっていくタイプだと思います。見てる人は見てくれてるし、実は隠れて見てる人も絶対多いはず! 自分に自信をもって、もっともっと先の話かもしれないけど、いつかリーダーになってほしい存在です。泣かなくなったら(笑)。でも違う形のリーダーもいいのかな。泣き虫リーダー!
みくる
みくるちゃんも新人の人数が多かった時に入ったのであまり印象がなくて、あまりしゃべったことがなかったんです。さやちゃんと入れ替わりでの加入だったので、実はさやちゃんのことが好きすぎてすぐに新しい子が入ることには抵抗があったんです(笑)。でも、みくるちゃんは何十曲もの曲を完璧を覚えてきて「この子なら大丈夫!」ってまわりの気持ちを変えたんです。さやちゃんが歌もダンスもできる子だったから、そこでできないしやる気も少ない子だったら受け入れられなかったかもしれない。でも、みくるちゃんはみんなが思ってた以上の能力を見せて、納得させて入ってきたんです。それに性格もチャキチャキしてて気が利くし、なんか非の打ちどころがないんです。7人目に入ってくるのにふさわしい子だったんだと思います。今となっては入ってくれたことに感謝です。
みくるちゃんはけっこう聞き上手だったりするし、まわりを上手に輝かせられる子だと思います。そういうのって誰にでもできるわけではないし、この1年間でもみくるちゃんが引き出している他のメンバーのよさがたくさんあるんですよ。歌唱力でもみんなを引っ張ってほしいし、他のメンバーを輝かせる存在であってほしいと思います!
かれん
すっごい美少女のかれんちゃん! 「絶対この子を入れないとダメです、よそに取られる前に入れましょう!」ってめちゃくちゃ推しました(笑)。ちょうど「すーぱープーばぁー‼︎」が結成された後で、ほとんどひとりで研修生をやってたんですけど「すごい逸材が入ってきた!」って印象でした。まだ学生なので学業もアイドルも完璧主義ですごくがんばってて、いっぱいいっぱいになる時があるかもしれないけどまわりにお姉ちゃんがたくさんいるからもっと甘えてほしいです。ひとりでがんばりたい気持ちもわかるけど、もっともっといっぱい甘えてほしいなって思います。
それで、かれんちゃんが見つかって、かれんちゃんを通してカラフルスクリームが見つかるような、そんな将来になってほしいなって思います。
ゆうか
ゆうかちゃんとは、最初はルイードで会ったのかな。研修生になる子です、って初めて聞いた時にはすごい痩せててガリガリで、細くてかわいい! って思ったんです。それが、2回目に会ったら丸くなってた(笑)。ルイードの楽屋が暗かったのかな? 明るいところで見たら、え? 違うくない?って(笑)。これは本人とも話してるんですけど、それが最初の印象です(笑)。最初は今以上に控えめでしたけど、同い年だしすぐにふたりでご飯食べに行ったりしました。
その頃は4人体制のカラスクが好きすぎて、4人でがんばりたいって時期だったんです。この4人でがんばりたいのに増やさなくてもいいやんって。もちろんゆうかちゃんが悪いってわけでなくて、4人でやりたいって気持ちが強すぎて、すごく遠慮させてたと思う。今は、あの時あんなだったねって笑って話すけど、厳しく写ってたんじゃないかなって思います。
これからは、ゆうかちゃんにはもうちょっと発言してほしいなって思います。なこちゃんとれんちゃんがいてくれるけど、ふたりは面白いけどリーダーっていうキャラじゃないので、ゆうかちゃんしかいないって思うんです。先輩も後輩もしっかりまとめて、強い精神でカラスクの母になってほしいです。
れん
「あの時の高校生ですか?」「おねえさんですか?」から始まった2人です(笑)。最初は控えめな感じで、今はパッと見はギャルみたいだけど、れんちゃんは出会った頃も今もいちばん努力しているがんばり屋さんです。たぶん、わたしとれんちゃんは見た目が逆なんです。わたしのほうが大胆な発言をするし、わたしは真面目って言われるけどれんちゃんのほうが真面目だしやることをしっかりやってくるし。もしかすると損をすることも多いかもしれないけど、人一倍がんばってる子です。
れんちゃんはどんどんどん味が濃く出てくる人だから、自信をもってがんばってください。なこちゃんとは違った縁の下の力持ちだし、存在感があるし。本人は明るくギャルって感じの時期だと思うんですけど、今も昔もわたしの中ではずっと変わらず真面目ながんばりやさんです。だから、泣きたい時には泣いて、ずっと自分らしくいてほしいなって思います。
なこ
関西アイドルリーグで初めて行った特典会で「高校生ですか?」って聞いたのが最初でした。なこちゃんは、いつでもどこでもアイドル。ずっとそばで見てるけどずっとプロ意識が高くて、だからこそファンの人がついてくるアイドルの鏡だなって思います。どれだけ親しくなっても、いつもさすがって感じるしステージでの振る舞いも常に自分より上をいってるんです。自分が成長してもなこちゃんも成長してるからずっと上にいて、負けたくないし真似しようって思える存在です。
なこちゃんはいてくれるだけでみんなを支えてくれる存在なので、これからも怒られない程度に好きなようにやってほしいです。メンバーみんなを困らせてやってください!
–最後に、ファンのみなさんへのメッセージをお願いします。
4年とちょっと、応援してくださりありがとうございました。悔いはありません。卒業後は何もないただの“かのん”になって、何もなくなった時に一番したいことを見つけて1からがんばる人生を送りたいと思っています。どこでいつ何をしててもわたしらしくがんばっていると思うので、見守っていてください!
カラフルスクリーム
かのん
ニックネーム のんのん
1998年3月26日生
2018年 ポートレートグラビア
2020年 “楽しく歩く人をふやす”リゲッタ生野本店レポート(画像リンク)
2020年 カラフルスクリーム かのん×リゲッタ コラボポートレート “ひとりで歩こう” (画像リンク)